どうも。shunです。
世の中には障がいのある方もおられますが、障がいの有無
にかかわらずどんな人も感情があり、楽しく、人生を豊か
にしたいと思っている方がほとんどだと思います。
人生を豊かにするためにはさまざまな方法や選択肢がある
と思いますが、個人的には余暇が重要ではないかと考えています。
人によって何が余暇活動になるかはさまざまでしょうが、
知的に重度の障がいがある方は自分で余暇活動を選んだり、
組み立てることが難しい場合があります。
この記事ではそういった方たちを支援するにあたって
余暇活動の探し方を伝えていければと思っています。
重度知的障がい者の余暇活動ってどんなものがある?

余暇活動とは食事や睡眠、家事、仕事、学校などの生活に必要な
活動を除いた自由に使える時間のことをいいます。
そういった時間を確保することで生活にメリハリが生まれ、豊かな
人生につながる大事な時間です。
それでは私が実際に現場で提供してきた余暇活動を見ていきましょう。
外食
中には嚥下機能の衰えなどから食事を十分に楽しむことが難しい方も
おられますが、食事は多くの人にとって楽しむことができる余暇になります。
どれだけ重い障がいがあっても、食欲というものは人間の三大欲求の
ひとつであるからです。食べることそのものもそうですが、外食では
自宅や施設以外のレストランなどでメニューから選ぶということを含めて
楽しみにされている方もいます。
プール、海
具体的な例としてプール、海をあげましたが、季節ごとのイベントですね。
イベントというものは非日常感を楽しむもの。正月の餅つき、節分、七夕、
クリスマスなどなんでもいいと思います。
障がいのある方にとって自分で新しい事に取り組むことは難しい場合が多く
日常がマンネリ化していくことがあります。そういったことを防ぐためにも
時季の決まっているイベントは余暇に取り込みやすいでしょう。
テレビ、DVD、タブレット
テレビ、DVD、タブレットなどは日常的に取り込みやすい活動になります。
大きな余暇としてではなく、日課として安定的に提供できるため利用者の
方にとっても分かりやすい活動といえるでしょう。
ひとりでもグループでも取り入れやすい活動のためハードルは低いと言えます。
カードゲーム、ボードゲーム
カードゲームやボードゲームは基本的に複数人(グループ)で遊ぶことが多いでしょう。
ゲームを通じて、順番の理解や社会性を培うことにもつながります。
カードゲームはトランプや百人一首(ぼうずめくり)、UNOなど。ボードゲームは
オセロ、すごろくなどがあります。
障がいの程度によってルールの共通理解が難しい場合は、簡略化したオリジナルの
ルールを作るというのも有効です。
電車、ドライブ
電車や車に乗ることが好きな方にとっては、乗ることそのものが
余暇活動になることがあります。
ドライブは屋内で長時間過ごすことが苦手な人にとっての息抜きに
なるという意味合いもあるため、じっとしていることが苦手な人に
とっても楽しめるかもしれません。
買い物
買い物が好きという人も少なくありません。
というのも重度の方だとどうしても外出に支援が必要になってくる
ことが多く、それは家族だったり、支援者だったりします。
そうなると本人の都合ではなく、家族や支援者に合わせていくことが
多くなり、本人の行きたいときに行けるわけではないことがよくあります。
そのため、買い物に行く機会があまりない人にとっては買い物も余暇活動に
なりえます。
調理
調理取り組みは外食と異なり、調理の過程を楽しむことができる人向けです。
作るのは面倒くさいという人にとっては向きませんが、それを楽しむこととが
出来る人は、自分で料理を作るという経験を積むことができ、実生活にも役立
つ一石二鳥の活動になります。
運動(スポーツ)
スポーツも代表的な余暇活動にあたりますね。
結果を出そうと思うと難しいものはありますが、楽しむという目的であれば
積極的に取り入れると健康増進にもつながるでしょう。
あまり道具をたくさん使う必要があるものは、使いこなすことが難しい
場合もあるので、最初はボールを投げる、蹴るなどシンプルな道具と動き
から始めると取り入れやすいでしょう。
余暇活動の考え方
余暇活動を提供する上で最も大事な考え方は、その人の興味関心を把握しそれを活かすことです。
当たり前ですが余暇活動というものは自由に使える時間なので、その人の好きなことを
する時間です。自由に使っていい時間をわざわざ嫌いなことに使う人はいませんよね。
そのためにはまず、その人が何が好きかを把握する必要があります。
ただ、重度の人はそもそもその人は何が好きなのかが分からないことが
多々あります。
そういった場合に使える方法のひとつに好子(こうし)アセスメントというものがあります。
簡単に説明するとさまざまな玩具(人形、ブロック、音の出るものなど)が使える環境を整え、どれに最も反応するかを観察することで、その人の興味がどういったものにあるのかを探るという方法です。
詳しく知りたい方は「好子アセスメント」で調べてみてください。
また重度の知的障がいがある人にとって、私たちが当たり前にしていることは、当たり前ではなかったりします。例えばコンビニに行くこと、自分の好きなものを食べること、行きたいところにいくこと、そういったことでも余暇になり得るという視点をもつことが大切です。
余暇を考える時に同時にどのくらいの期間に対する余暇なのかも考えると良いでしょう。
たとえば、タブレットなどは毎日でも出来るでしょうし、買い物は一週間に一度くらいなら
できるのかもしれません。逆に毎日外食というわけにもいかないでしょう。
そういった意味で期間ごとの余暇を決めておくと、利用者の方にもいつ、何があるかを
伝えやすいでしょう。
まとめ
余暇活動とは、その人の人生を豊かにするうえで重要な立ち位置となります。
障がいのある人の中には余暇を自分で選んだり、決めることが難しい人がいます。
そういった人たちに余暇の選択の機会を提供し、経験してもらうことが大事です。
経験することによって苦手だと思っていたことが意外と楽しかったりすることもあるため、一度経験してもらって視野を広げるというのもひとつの目的になります。

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